元GSまるさんが語る「グランドスタッフは今日もどこかで走っている」

今回はエアラインライターとして、元GSまるさんより新たに寄稿を頂きました!

タイトルは「グランドスタッフは今日もどこかで走っている」

航空業界の現場で働いている方にとって、今回寄稿頂いた事象は本当にあるある話だと思います!

立場が違えど、一度は必ず対応に関わったことのあるケースでしょう。

定時運行の難しさや、それに対する日本のグランドスタッフの方の働きっぷりがよくわかる内容になっておりますので、ぜひエアライン業界を目指されいている方は参考にしてください^^

グランドスタッフは今日もどこかで走っている

空港で走るGS画像

航空業界の花形と言えば、CA。

空港内をキャリーを引いて颯爽と歩く姿は美しい。

さらに機内では、搭乗されたお客様に対し、安全で快適なフライト空間を提供する姿は、ホスピタリティの塊だ。

この業界を目指す人なら、一度は憧れを抱いたことがあるだろう。

CAは機内の安全を守るスペシャリスト。

そのCAが待つ機内へとお客様をお送りする仕事を担うのが、地上職員のグランドスタッフだ。

GSはとにかく走ることが多い。

もちろんその日の業務内容によって異なるが、飛行機の出発に携わる業務の場合、毎回必ず走っていると言っても過言ではない。

綾瀬はるかさん主演の「ハッピーフライト」でGSに扮する田畑智子さんも走っていた。

GSは体力勝負なのだ。

なぜ、GSは走っているのか。

それは、定刻に飛行機を出発させるため。

そのためには死に物狂いで走る。

今日はそんな元GSの私が経験した、脚力が活かされるシーンを2つご紹介する。

CASE1. フライト時間ギリギリになってもゲートに来ないお客様

水中時計画像

ゲート業務に携わるGSは無線でやりとりをし、搭乗開始時間が来るとお客様を機内へと誘導し始める。

ほとんどのお客様は搭乗時間にはゲート付近にいらっしゃるが、全く時間を気にしていないお客様もいるのだ。

 

大体1フライトに2~3人はいる。

…なんなら、出発時間までにゲートへ行けばいいと思っている人もいる。

 

これには声を大にして言いたい。

飛行機と電車は違う!」と。

 

そんなお客様たちを速やかに見つけ出すため、声を張ってお客様の名前を呼ぶ。

免税店、売店、トイレ、隅々まで探す。

いよいよヤバイとなると、走って探す。

1分1秒でも早く機内へご案内するためだ。

捜索に出ているGSはゲートと無線でやりとりをし、お客様を見つければ、すぐさまゲートに知らせる。

そして出発時刻まで時間がない場合は、お客様も一緒に走ってもらうのだ。

このように、搭乗していないお客様を見つけ出すGSの姿は、まるで獲物を狙う肉食動物のよう。

それほどの殺気を放っていると思う。

すべては定刻で飛行機を出発させるため。

勤勉ゆえに、走るのだ

CASE2. ゲートに現る機内持ち込みサイズを超えている荷物

重いスーツケース空港画像

チェックインカウンターでは、必ず機内へ持ち込む荷物の大きさもチェックしている。

が、しかし稀に「あれ?チェックインの時はその荷物持ってなかったよね?」と突っ込みたくなるくらい大きな荷物を持ったお客様がゲートに現れるのだ。

しかも、搭乗終了時間ギリギリに荷物を持ってゲートを通ろうとする。

完全に確信犯。

これは厳しく取り締まらなければ。

しかし、出発時間まで時間の猶予がない。

が、ここでこの大きな荷物を通しては、機内のCAも困る。

それは機内の安全を守れないからだ。

お客様をなんとか説得し、預け荷物に回してもらう。

では、その荷物はどうするかと言うと…

貨物のスタッフがゲートまで取りに来てくれる場合もあるが、それが無理な時はGSが走るしかない

搭乗ゲートから飛行機の入り口まで走り、そこから外に出て下にいる貨物さんへ荷物を手渡しに行くのである。

ただ走るのではない。

重たい大きな荷物を持って走る。

そう、これもすべて定刻で飛行機を出発させるためだ。

「グランドスタッフは今日もどこかで走っている」まとめ

people inside mall

ここでご紹介したケースはごく一部でしかない。

このような話ばかりすると、「GSは定刻至上主義か!」と非難の声が聞こえてきそうだが、その通りである。

安全に飛行機が運航しているのは、飛行機に携わるすべてのスタッフの勤勉あってこそ。

けれど、義務感で走っているのではない。

たぶんGSは走ることが好き。

この仕事が大好きだから走っているのだ。

好きでなければ、きっと走らない。

そして、無事に定刻前に飛行機がゲートから離れる様子を見ることが私たちの誇り。

飛行機を見送った後の足取りは軽く、いい仕事をしたなと気分も良いのだ。

そしてまた次の出発便の業務にあたる。

今後皆さんが、GSの走っている姿や声を張っている姿を見かけたら、「あの人仕事好きなんだな」と心の中で応援してくれたら嬉しい。

ソライチ感想

まるさん、素敵な寄稿をありがとうございました!

本当にGSさんには頭が上がりません!!!!!!爆

搭乗時刻ギリギリまでゲートに現れない旅客、確信犯的に規定以上の重い荷物を突然持ってくる旅客。

どちらもあるある過ぎて首を激しく縦振りしました(笑)

定時出発を守るって、航空会社側だけの問題ではない分、本当に難しいんですよね。

安全運航はどの部署が無くても守れませんが、ことさら「定時運行」については、グランドスタッフの働きぶりが無ければ絶っっっっっ対に成り立たない点です。

日本の航空会社の「定時運行」は間違いなく世界一。

それは言い換えると、GSさんが世界一の走りっぷりを見せてくれていると言っても過言ではないのではないでしょうか。

日本のグランドスタッフの方々は、日本の航空会社の誇りでもあると思いますよ!!

まるさん!

改めまして、素晴らしい寄稿をありがとうございました^^

この記事を書いた人
まる

現在はWebライターとして活動中。
ライター活動記録を中心に、子育てや雑記をつぶやいています。

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